変わりたいけど変われない人にこそ「嫌われる勇気」がおすすめ
- 2020.08.02
- 読書
ベストセラーといわれ、国内の発行部数が200万部を突破している「嫌われる勇気」。アドラー心理学をベースとした考え方を青年と哲人と二人の対話形式で物語が進んでいくもので、多くの方におすすめできる書籍とされています。
今回のターゲットは「変わりたいけど変われない人」に絞ってお伝えします。
人は今すぐ変われる、世界はシンプルだ
この本では以下の3つの事が実現できるといわれています。
- 人は変われる!
- 世界はシンプルである!
- 幸福にもなれる!
「嫌われる勇気」というタイトルだけではわかりづらいですが、
実際は自分を変える。なりたい自分になるための本なのです。
単に「嫌われよう!」って言ってるだけじゃないんだね
では、なりたい自分になることと嫌われる事が必要なのか?
本の全体感を説明していきます。
変われないのはあなたが原因だと知り、原因を切り分けて行動をする本
まずは図で本の全体感を知ってもらうのが分かりやすいと思います。
対話形式なため、色々な内容が盛り込まれていますが…大枠としてはこの様なものです。
- トラウマを否定せよ…あなたは変わらないと決めているから変われない
- すべての悩みは対人関係…悩みの原因は?
- 他者の課題を切り捨てる…課題の切り分け
- 世界の中心はどこにあるか?…あなたが本当にやるべきことは?
- 「いま、ここ」を真剣に生きる…まとめ、勇気を出して今変わろう
何の関係性もない順序に見えますが、
あなたが変われない原因を知り、その原因を切り分ける。
そしてあなたのやるべきことを知る。
最終的には今すぐ行動をしよう!という事へとつながります。
この図と本の内容もざっくりと説明します。
1.トラウマを否定せよ…あなたは変わらないと決めているから変われない
この章では「トラウマを否定せよ」という強い言葉が書かれています。
このトラウマを否定するには「目的論」を知る必要があります。
原因があるから目的を決めたのではない。目的を果たすために原因を作ったのだ
目的論は原因があって行動をするのではなく、目的があって原因を作り出すという考え方です。
例えば青年の普段なら怒らない青年が、コーヒーをこぼされたために大声で怒ったとします。
目的論で考えると、大声を出すために怒りという感情やコーヒーをこぼされたことを原因とした。
となります。
コーヒーをこぼされたという事実はあるものの、だからと言って、そこで大声で怒る必要以外の行動もとれただろう。つまり、怒りを言い訳に使ったわけです。
「あなたが変われない」のもこれと同じ。
変われない原因があるんじゃない。
変わらないための原因をあなたが作り出している。
それだけなのです。
あなたが考え方を変える事で変わる事はできます。
だからこそ、アドラー心理学ではトラウマを否定するわけです。
トラウマを抱えた人はこの時点で本を読むのをやめてしまうかもしれません。その決断も一つの手。本があなたを選ぶのではなく、あなた自信が本を選ぶのだから。
2.すべての悩みは対人関係…悩みの原因は?
目的論を理解したとしましょう。
しかし、そう思っても変われない原因を書きだしたらいくらでも出てきます。
あなたが変われない場合、先に変われない原因を書きだす、もしくはイメージして自分に落とし込むと理解しやすいかもしれません。
アドラー心理学では「悩みの原因の全ては対人関係」だということです。
悩みの原因の多くは
上司が、親が、友人が、世の中が、会社が…こういった名詞から始まる事は多いと思います。
また、バカにされたくない!炎上したくない!嫌われたくない!というのも、その先に人が関与していますよね。つまり対人関係の悩みです。
こんな事を書くと「じゃあ自分のこの悩みは?」と揚げ足をとるように聞いてくる人はいると思いますが、一度自分で「この悩みは人が関与するのだろうか?」と考えてみる事をおすすめします。
なぜなら全ての悩みが対人関係かどうかを決めるのはあなた自信の問題です。
私の課題ではありません。
え、本の紹介なのに冷たく言い過ぎてない?
「少し辛辣じゃない?」と思うかもしれませんが…これが次の課題の切り分けにもつながります。
3.課題の分離をする事で、悩みは減らすことができる
あなたの悩みの中にはこんな悩みはないでしょうか?
- 好きでもない人に好かれて困っている
- 嫌われたくない人がに嫌われているから何とかしたい
- やりたくもない事を押し付けられている
- 人気が欲しいけど全然人気にならない!
嫌われたくない!と思っても嫌われるなんて多々ある話です。
アドラー心理学の「承認欲求を否定する」につながります。
文中にも「馬を水辺に連れていくことはできるが、水を飲ませることはできない」ということわざが出てきます。
相手を目の前まで導いてあげることはできるが、最終的な決定は相手次第なのです。
そして、その逆の考えもあり相手は自分を目の前まで導いてあげることはできても、最終的な決定は自分次第なのです。
例えば親が「勝手に」勉強をできる環境を用意してくれたからと、勉強をする必要はありません。あなたがそれを望んだ場合のみ行動すれば良いのです。
頭ではわかっていても否定されるというのは人間嫌なものですよね。だからこそ「嫌われる勇気」が必要なんです。
自分がすべきではない事、他人に言われてやるべきではないこと。
これを知り、切り分ける事が課題の分離です。
4.世界の中心はどこにあるか?…あなたが本当にやるべきことは?
この章では共同体感覚。つまり「あなたが本当にやるべきこと」についてが語られています。
「やりたい事が決まっていて、今の環境を変えたいだけ」であれば、この章は読み飛ばしても良いでしょう。
しかし「変わりたいけどどういう事を目標にしたらいいかわからない」という人や「次に何をしていいかわからなくなった」という人は読むべき内容です。
自己への執着をやめて、他人に感謝されるようなことをしよう!という事が書かれています。
この項目は私も自分に落とし込めていません。これから実行をしながら学んでいくつもりです。
5.「いま、ここ」を真剣に生きる…まとめ、勇気を出して今変わろう
最後にアドラー心理学の理想なども書かれていますが…ここまで到達している人はいるのかわからないほどの境地です。読み飛ばしても構いません。
それ以上に大切なのは、結局はこの考え方を受け入れて、自分が今すぐ変わるかどうか?この勇気と行動が大切なのです。
理解しただけではなく、今すぐ変わろう!という本なのです。
なぜ「変わりたいけど変われない人」に絞ったか?
嫌われる勇気の代名詞ってこんなところがあると思うんですよね
- 承認欲求を否定せよ
- 全ての悩みは対人関係
- 目的論について
そういう理論はかっこいいのですが本来の目的は「周りのせいで身動きできない自分がいる!」という感覚を取っ払い、勇気を出して行動する!
このための本だと思うんです。
私も「変わりたいけど変われない人」でしたし、今でも「変われない人」にすぐ戻る傾向があります。
しかし、それが名前だけだと伝わらないし、「嫌われたくない人」は手にすら取らないと思ったんです。
理想を目指して変わりたい人にこそ、手に取ってほしいです。
変わりたいけど変われないと嘆いてるだけの人のヒントになれば!
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